だいだい書庫

長文を書きたかった時の観劇感想のための書庫です

2022年観劇まとめ

年もまたいで2023年になっているのだが、しれっと2022年観劇記録をあげておく。

何かと忙しい年だったので元々あまりチケットを取っていなかったのだが、それに加えてコロナ感染拡大状況の悪化だったり、自分があまりにもしんどくて行けなかったりが頻発し結果的に劇場に行ったのはかなり少なくなった。

とはいえ、配信を割と観ているなというのと、これは別に書きたいが4月に突然ファンタビの沼に突っ込んで、そこから出演者にも順番にはまり、映画を追ったりもしていたので、相変わらず色々観た一年ではあったと思う。

余裕があれば、各演目の感想を書き足したい……(書けるかな)

 

劇場・LIVEで観たもの

千と千尋の神隠し」(2回)

 ①橋本千尋、醍醐ハク、辻本カオナシ、咲妃リン、橋本釜爺、夏木湯婆婆

 ②上白石千尋、三浦ハク、辻本カオナシ、妃海リン、橋本釜爺、朴湯婆婆

「Forever Plaid

THE BOY FROM OZ

ミス・サイゴン」 東山エンジニア、屋比久キム、小野田クリス、上野ジョン、松原エレン、西川トゥイ、青山ジジ、前田タム

「A NUMBER」

「凍える」

「2CELLOS」丸善インテックアリーナ大阪公演

「しびれ雲」

The Musical Concert「A GIFT FOR YOU」

エリザベート」 愛希シシィ、古川トート、黒羽ルキーニ、田代フランツ、香寿ゾフィー、立石ルドルフ、井伊子ルド

 

映像で観たもの(配信など)

第33回成人の日コンサート2022(配信で)

Japan Musical Festival2022(ライビュで)

The Musical Day2022(配信で)

ミュージカル「The View Upstairs ―君が見た、あの日―」(配信で)

グリーン&ブラックス公開ゲネプロ2022(配信限定)

東山義久 Streaming Live Ying ―ワインー Bouteille.2(配信限定)

NTV「フランケンシュタイン」(映画館で)

東山義久 Streaming Live Ying ―ワインー Bouteille.3(配信限定)

大貫祐一郎ピアノコンサート「アナリーゼのために第三楽章」(配信で)

ショウ・マスト・ゴー・オン(配信で)

The Musical Concert「A GIFT FOR YOU」(12/28のみ配信で)

※各種FCイベント配信は省略

 

チケットを持っていたが観られなかったもの

MUDER for Two(あまりにも自分がしんどい時期で諦めてしまった。観たかった……)

ラビット・ホール(兵庫公演の中止)

ガイズ&ドールズ(帝劇公演の中止)

室温~夜の音楽~(あまりにも忙しくて諦めてしまっ……観たかった……)

Brand New Musical Concert 2022(大阪。色々しんどくて諦めてしまい、代わりに芳雄FC配信を観た……)

 

【感想メモ】「エリザベート」コンサート2022inシェーンブルン宮殿

ずっと、ミュージカル「エリザベート」ウィーン版を字幕つきで観たかったので、歴代キャスト大集結という貴重なコンサートがWOWOW放送で、字幕つきで観られて嬉しかったという話。好きだったところ、ここ日本演出版とこんなに違うんだな!と驚いたところなどなどを思いつくままに書き散らしたメモである。初見の印象を残しておくのは後の(主に自分の)ためになる。まあ、CD聞きまくっているので厳密には初見ではないのだが。

 

以下、ネタバレを大いに含みます。日本演出版とウィーン版は大きく演出・構成が違うところがあり、日本版をご覧の方でも、ウィーン版未見・未聴の方には大きなネタバレになってしまうのででご注意ください。なお、今回のはコンサート版なので、ウィーンでの全編上演時との演出ともまた違うところが多いと思われます。あと、マジで思いつくままのメモなので大変読みにくい。

(ウィーン版の全編映像は2005年版のものがDVDになっているが、冒頭の死者たちのシーンの皆で歌い継ぐところがルキーニのソロとコーラスのみになっていたりするので、ウィーン版の中でも結構特殊な演出の時のものが映像化されたのではないかと思われる)

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【キャストメモ】「エリザベート」コンサート2022 in シェーンブルン宮殿

WOWOWで11月5日(土曜)19時半から放送されたシェーンブルン宮殿での「エリザベート」コンサート。すごく楽しかった。歴代キャストが合わさった豪華キャストと、シェーンブルン宮殿を背景にという豪華な舞台での公演を放送してくれて本当にありがとう。字幕もしっかりついていて、ずっとなんとなく聞いていたウィーン版CDへの理解も深まりとても嬉しい。

歴代キャスト大集結で、それはそれは豪華な俳優陣だった。ウィーン版公演はCD化されているものが多いので、誰がどの公演のキャストだったかをまとめておきたくて、これを書いている。過去のCDを聞き返すときのメモになるかなと思って。

 

なお、今回の公演のキャスト名は、WOWOW公式の番組ページから引いています*1

ミュージカル「エリザベート」コンサート in シェーンブルン宮殿 | ステージ | WOWOWオンライン

公演:2022年6月30日、7月2日(オーストリア・ウィーン シェーンブルン宮殿

役名/役者名
エリザベート(オーストリア皇妃)/マヤ・ハクフォート(Maya Hakvoort)
シシィ(エリザベートの少女時代)/アブラ・アラウィ(Abla Alaoui)
トート(死) /マーク・ザイベルト(Mark Seibert)
ルイジ・ルキーニ/ダフィット・ヤーコプス(David Jakobs)
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝) /アン ドレ・バウアー(André Bauer)
ゾフィー(オーストリア太后)/ダニエラ・ツィーグラー(Daniela Ziegler)
ルドルフ(オーストリア皇太子)/ルカス・ペルマン(Lukas Perman)

 

以下、それぞれのキャストの「エリザベート」出演歴と収録円盤についてまとめておきたい。主にWikipediaと収録CD・DVDのキャスト表記などを元にしてまとめたが、事実誤認の可能性もあるので、ご参考程度に。

*1:公式ページではカタカナ表記だったので、カタカナ表記はそのままとして、アルファベット表記を別途調べて書き足している

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somlとクラレンス

ネタバレになったらあかんのと、なんかつらつら長くなりそうな気配がしたから、ブログに書く。こういう時に、ふせったーというものを使うと便利なんだろうなあと思いました。

さて、ミュージカル「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」の中で何度も登場する映画「素晴らしき哉、人生!」をようやく観た。事前課題的に観劇前に観れたら舞台の理解度が上がるだろうなあ、ということは2019年の初演の時からわかっていたのだが、なんとなくずるずる先延ばしにしてしまっていた。

もっと早く観れば良かった。somlの中で登場するあれがこれか!という一致もあるし、何よりこのお話が大好きだった小さな男の子2人(アルとトム)がさらに愛しくてたまらなくなる。

色々書き留めておきたいことはあるのだが、1番驚いたのは「天使の輪っかに羽根をつけたクラレンス」は映像としては登場しなかったことである。いなかったよね??

映画の中で、ジョージ・ベイリーを助けた2級天使クラレンスは、その功績により羽根を手に入れる。それがわかるのは、天使が羽根を手にした合図のベルが鳴るから。そして、「トム・ソーヤの冒険」に書かれたクラレンスからのメッセージがあるから。映像としては、羽根をつけたクラレンスは出てこない。

つまり、ハロウィンでのトムの仮装、羽をはやして天使の輪っかを手に入れたクラレンスの姿は、あの映画を見た幼いトムが想像して形にした姿だったんだ。そして、同じようにあの映画を愛していたアルにだけそれがわかったんだ。

ということを今にしてようやく理解した。

あの出会いのシーンが一等特別であることと、「素晴らしき哉、人生!」という古い映画を好きだったことが幼い2人を結びつけたということまではわかっていたけど。映画の中で直接には描かれていないクラレンスの姿を2人が同じように想像したんだなあということ、好きなものを想像してそれを形にすることをトムはこの時からしていたんだなあということなどなどにも思い至った。

somlのトムとアル。幼い頃はアルだけではなく、トムだって同年代の集団の中で浮くぐらいには個性的で、彼らを結びつけたのは、2人が大好きな物語の中のクラレンスであり、2人のことをちゃんと見ていた先生のミセス・レミントンなんだなあと思った。

アルヴィンとトーマスの物語を観て受け取ったもの

ミュージカル「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」の再演を観てきた。14日夜公演と15日昼公演。どちらも田代アルヴィン、平方トーマスの初演続投ペアの回。初演を観たとき、たった1回観ただけで、はまりにはまった大好きな舞台*1の再演である。14日夜は、アフタートークもあったので、なんか最終的に、田代さんと平方さんの軽快なトークにひたすら元気をもらって帰ってきたのだが、初演の後にずっと考えていたこの物語の内容がすとんと入って来たところがあったので、とりあえずその解釈のことを書きたい。無論、以下ネタバレをしている。あと、この物語の結末の受け取り方は、たぶん人によって結構違うと思う。私はアルヴィンの物語だと思っている節があるのだが、おそらくはどちらかというとこれはトーマスのための物語である。観た人には説明不要ですね。以下は、シーンやキャストがどうということではなくて、今回の物語を最後まで観たときに、ああこういうことなのかなあと思って、初演を観たときの私が救われたという話です。

 

*1:2019年初演、大阪公演楽で平方アルヴィン、田代トーマスペアを観たのが出会い。その後、名古屋公演も観に行った

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ミュージカルJtRの世界の話

ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」の世界の救いは、ポリーだった。

ソロ曲も、アンダーソンとのやりとりもとても良かった。

酔っ払わなければやっていられないことがあまりにも多すぎた社会の中で、必死に生きていたこと。

アンダーソンに、「この悪夢を終わらせるために力を貸そうか」と言える力を持った人であったこと。

自分のことも、同じ街で生きている同じ境遇の者たちのことも、思いやれる人であったこと。

アンダーソンが手に持つ花を自分への贈り物と信じて疑わなかったこと。

髪に花を刺した自分を見て「綺麗だ」と言ってくれるアンダーソンに、心から嬉しそうに笑ったこと。

死んでもなお、アンダーソンが贈った花を手放さなかったこと。

ポリーは最期まで花を握りしめていたけれど、アンダーソンがポリーを抱き上げた瞬間に、その手から薔薇の花はこぼれ落ちていってしまう。

 

ポリーがポリーでいてくれたことが、あのホラーな世界*1の唯一の救いだった。

アンダーソンは、あの後どうするんだろう*2

*1:物語のジャンルがホラーですごく良くできた作品ならそれだけで楽しかったんだけど、キャラの造形とか演出とかそもそもの設定とか、なんか色々受け入れられない感じが満載だったので、そういう意味でもある。あの物語に対する違和感は山ほど出てくるのだがこれを語るのもしんどい。曲はよかった。曲は好きだった。

*2:今のところまだ松下アンダーソンしか観ていないのだが、加藤アンダーソンもやはり観るべきだよなあ。

ミュージカル好きの20の質問、やってみた。

ツイッターで流れてきたタグ「#いいねで答えるミュージカル好きの20の質問」、質問内容を考えているのがとても楽しかったので、いいねいただいた数とはもはや関係なく全項目答えてみました。好きなだけ書いたら長くなったのと、一部作品のネタバレを含むのでブログにしました。

最初に、質問を作ってくださった方のツイートを引用しておきます。みなさんの回答を観るのもとても楽しいです。

らん on Twitter: "作ったから皆んな教えて。自由に使っていいよ。… "

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