だいだい書庫

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「MIYA COLLECTION the Wonder」in大阪・平方さんゲスト回

「MIYA COLLECTION」the Wonder

大阪公演2日目(ゲスト、平方元基さんの回)を観てきた。

楽しかったー!

これってコンサートなんだっけ? ショーなんだっけ? それともストーリー仕立てなんだっけ? とふんわりした前知識で行ってしまったのだけれど、変幻自在な美弥るりかさんの歌とダンスが満載の、まさしく「MIYA COLLECTION」だった。

そんな中で、フルスロットル平方元基全開だった平方さんにもとても元気をもらった(ダジャレではない)。楽しい最高の時間だった。ありがとう。ありがとう。

今日の多幸感のその片鱗だけでも書き残しておきたい。とりあず平方さんゲストコーナーのところだけ。

 

 以下、演目の内容、曲目についてネタバレがありますので、東京公演をこれからという方は、ご注意ください。

1幕は「Mirror」。鏡の世界から抜け出してきたような「美弥るりか」が世界中を旅するようなイメージなのか。次々と変わる美弥さんの衣装がとても美しい、歌とダンスのショー。要所要所に登場する仙名彩世さんの凛とした存在感も。

 

平方さんは、2幕に登場。休憩後の2幕冒頭からがゲストコーナー。

曲は3曲。
1曲目は、デュエットで「木綿のハンカチーフ」。
長めのトークをはさんで、
2曲目は、デュエットで「Something More」(ルドルフ ザ・ラスト・キスより)。
3曲目は、平方さんのソロで「明日、春が来たら」(松たか子さんの1997年のシングルデビュー曲)。


2曲目と3曲目は平方さんご自身の選曲だそう。
それを歌うのかー!それが聞きたかったんだ!と心の中で喝采を。

 

木綿のハンカチーフ

交互にくる男女パートの歌詞を、それぞれ平方さんと美弥さんで。これはどのゲスト回でも歌うみたい。それぞれ雰囲気が全く変わってくるだろうなあ。
平方さんと美弥さんの組み合わせは、この歌の「都会に行く男」がこんなにちゃらいのは、初めてだ……!と思った(ごめん)。いや、ちゃらいというか、無邪気に明るいというか。そりゃこんなまっさらな人を都会へ送り出す恋人は心配でたまらんだろうよ、という感じの。ニコニコしていて、この歌の「男」にここまで明るくこられると、そらそうかしゃーないな!!という雰囲気になるんだなあ、と思った。もっとしんみり歌うこともできるだろうけれど、都会に行った男があっけらかんと無邪気に明るいと、こんな感じになるんだなーと。なお、美弥さんも笑顔で、2人とも明るく爽やかな、暗さも未練もない「木綿のハンカチーフ」。新解釈で、いいと思う。
あと、これ、男女パート逆でもよくない?美弥さんに男パート歌ってほしいな!!と思っていたら、終盤(歌詞でいうと4番か)は、2人で一緒に男女パートのどちらをも歌うので、それも楽しい。

そして、平方さんの衣装は、ダブルの黒ジャケットで、シュッとしていて、スタイリッシュで大変かっこよかった。
(雑な感想ですまない。洋服のことはよくわからない。だが、かっこよかったんだ。)


そして、トークコーナー(結構長め)
仲良し2人の天然トーク炸裂という感じで、いろんなエピソードが飛び出し、めちゃくちゃ楽しい時間だった。

で、わっちゃわちゃのトークから一転し、2人でデュエットを。

 

「Something More」~『ルドルフ ザ・ラスト・キス』より~

マリーを美弥さん、ルドルフを平方さんで。
平方さんからのリクエストだったらしい。美弥さんは、今回の公演全体で一番難しい曲だけど、チャレンジできて嬉しいと。おふたりともとても良い表情で。そういえば、このおふたり、どちらも『エリザベート』でフランツをされていたんだよなあと思いつつ聞いた。


そして、平方さんソロで明日、春が来たら
曲紹介の時に、タイトルのとおりもうすぐ春が来ることと、今のこのしんどい状況を越えてまた笑顔で会える時を願ってという意味もこめて、という内容のことを真摯に話してくれた。
私はこの曲が大好きで、よく聞いているので、それを平方さんの声で聴けたことがとても嬉しい。優しい表情で歌われていた。


トークの内容はうろ覚えがすごいし、あんまり詳しく書くのはあれだと思うので、印象的なところを雰囲気だけ。

・美弥さん曰く「平方さんはテーマパークみたいな人」

わかる。とても、わかる。色々な要素を併せ持っているからというようなことを、美弥さんが話してくださっていたような。この流れで、平方さんが「○ッ○ーだよ!(モノマネ風)」と言い、美弥さんに「そういう個人名を出さない!」とつっこまれていたのがかわいかった。

・お互いの初対面の印象の話
事前に、平方さんはとても明るくて良い人だよと聞いていたのに、初対面の挨拶時はちょっと怖かったそうで、聞いていたのと違う!と思ったという美弥さん。台詞や歌など色々と覚えることが多くて緊張していたからかも……という平方さん。「マトリョーシカ」の共演を経て、すっかり仲良しだそうです。

・平方さんが年男の話
年男でミュージカルデビュー10周年を祝われる平方さん。年男の抱負は?と聞かれて(美弥さんが水を取りに行く間に話しといてと言われ一人で)、「牛肉をいっぱい食べるとか?……いや牛を食べちゃ駄目か…」。この自分でつっこんでいるのがとても可愛かったのだが、いやもういっぱい食べてくれ!

・とっさに名前が出てこなかった話
「皆さんがつけてるこの布……なんだっけ……マスクか!」で、全員ずっこけた。いやでもそういう時あるよね!!あと、美弥さんに「イヤホンのこと耳ホンって言ったり」とばらされていた。この時は確か、最終的に「マスクで見えないけれど、客席の皆さんの顔は喜んでくれていると思いますよ」というようないい話だったと思う。

 

トークは次から次へとエピソードが飛び出して、とても楽しかったし、一見ボケ倒しているように見えるけど(かわいかったです)、美弥さんの言葉をフォローしたり、さっと質問を入れたり、次の話題にもっていったりするところとか上手いなあと思った。お2人のほんわかした雰囲気が優しく、明るく、楽しいトークコーナーだった。そういえば、トークの中で美弥さんが「カモン」と客席をあおる話があったのだが、それを自分のソロ曲の時に回収していくのもさすがだった。

 

昨年は、生の舞台を観に行ける機会がめっきり少なくなってしまったけど、コンサートや舞台やFC限定配信などがたくさんあり、平方さんのステージ姿も配信で何回も観ていた。だから、たくさん観たなあという気持ちでいたけれど、実は舞台上での平方さんを拝見するのは、昨年の3月のサンセットぶりだった。観ている時にそれを、ふと思い出した。舞台上で話して歌っている姿を観るだけで、その場にいるだけで、こんなに元気をもらえるのか。本当なら、先週に「イフ/ゼン」の公演を観られるはずだったので、余計にそういう気持ちが大きかったかもしれないけど。

 このMIYA COLLECTIONも昨年の中止を経ての再集結ということで、美弥さんがひとつひとつのことを喜びに感じて舞台に立っておられる姿が印象的だった。東京公演まで無事に千秋楽を迎えられますように。

そして、Blu-rayでも残るということでとても楽しみです(ゲストは誰の回が収録されるのか決まっていないそうだけど、全ゲスト、少しずつでも残るといいなあ)。